人間という生物には心というものが標準装備されている。ただ、他の生物のことはよく知らない。この心が動かされることが年々減ってきている。より正確に、体感的に言うと感情の揺れ幅が小さくなっている気がする。子供の時は正負問わずもっと大きかったのだ。血が滾るような感情を前面に押し出すケンカなんて遥か昔のことだ。年を重ねるにつれて、一つ一つの行動の最適解を学び、無難な選択肢を選ぶようになる。それが大人になることなのかもしれない。しかし、エネルギーに溢れ、何物にもなれると考えているころの私であれば、「それが大人なら、大人になんてならなくていい」と啖呵を切るはずだ。
心が動いているとき(常に動いているのかもしれないが)人生を生きている気がする。人間という生物としての一番の機能が働いているのだと思う。
私はそう思えるような道を歩いてゆきたい。
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